桜井洸希

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エッセイスト桜井洸希 サラリーマンの仕事の悩みを一瞬で解決する情報の宝庫

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『これは、こういうものだ!』ムリヤリ部下を納得させようとする面倒な上司。その対処法とは??

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【上司は、部下の疑問に答えられずに焦るものの、会社のルール・しきたりに素直に従う方が、仕事がスムーズにいくという実情を伝えている】

 仕事をしている中で、素朴な疑問が浮かんだこと。特に、ルールやしきたりが無駄なんじゃないかと思った経験。「あれ、こんな資料、作る意味あるの?」「こんな稟議回さないでも、話進められるんじゃないの?」そこで、この疑問を上司にみる。ところが、なんと上司から「これは、こういうものだ!」とムリヤリ言い包められてしまう!そして、部下は煮え切らない思いを抱えながら、仕方なくそれに従う…。あなたにも、きっと身に覚えがあるのではないでしょうか?どの職場でも当たり前のようなこの場面。実は、上司と部下の間で大きな意識のすれ違いが生じているようです。

 上司は何故、そんな投げやりな言葉を部下にぶつけてしまうのでしょうか?正直なところ、部下から疑問をぶつけられ、「しまった!」と思っています。聞かれたくないことを聞かれて、焦りで頭の中がぐちゃぐちゃになっている。そして、疑問に対する論理的な説明ができず、ついつい「これは、こういうものだ!」とムリヤリ部下を納得させようとしているのです。これは、親が子どもから「ね~、何で車は左を走るの?」と無邪気に聞かれ、「理由なんて知らないよ。そういうものなんだ。」と言い包めている場面とほぼ一緒。親としては、そんな答えづらいこと聞いてくれるなって、腹の中でイラついています。そんな心境は、部下であるあなたにも容易に想像がつくことでしょう。

 しかし、実は意外なことに、メッセージ性のあるセリフでもあるのです。どんなメッセージかと言うと、ずばり「会社のルール・しきたりに素直に従う方が、仕事がスムーズに進む」という「大人の事情」です。確かに、部下が疑問に思う気持ちは分かる。でも、逆らったところで、会社のルールやしきたりが変えられるわけではない。下手に抵抗すると、「分からず屋」「わがまま野郎」と言わんばかりに、社内で批判の的となり、本人の評判が下がってしまう。それでは、部下にとって良いことは何も無い…。「これは、こういうものだ!」この一言の行間には、実はこんな壮大なメッセージが隠されているのです。先輩であるからの社内処世術。部下に対して、そのノウハウを伝授していると言えるわけです。

 

【一方の部下は、その言葉にムカつき、納得いかない上に、上司を無能だと思い込んでしまう】

 さて、一方の部下であるあなた。「これは、こういうものだ!」質問をしたにもかかわらず、こんなやっつけ仕事のような返答をされたら、どんな気分になりますか?100%、ムカッと来るかと思います。当然、納得なんかいかない。あなたとしては、「このルールやしきたりを見直したら、もっと仕事が効率的にできるんじゃないの?」と、上司に良かれと思い質問を投げかけているはずです。しかし、反射鏡のようにこの進言をはね返してしまう上司。そんな姿を見て、あなたは「この野郎、無能な上司だな!」と上司を蔑む気持ちも芽生えることでしょう。

 もちろん、「大人の事情」とでも言うか、上司にも説明しづらいことがあるのではないかいうと想像はつくでしょう。しかし、やはり部下対して、納得のいく指示命令を伝達できるからこその上司。それができないのであれば、上司としての資質が足りないのだと、部下が認識するケースは少なくないようです。どんな意見や疑問をぶつけても、毎度「これは、こういうものだ!」と一蹴され、合点のいかない命令で動かされ続けては、もはや操り人形と大差なくなってしまいますからね。

 

【部下ができる改善策は、ずばり「自分なりの『推論』を投げかけた上で、最後は納得したふりをすること」】

 部下が質問した途端に、上司が突き返す「これは、こういうものだ!」のセリフ。上司としては、部下の不意な質問により動揺する一方、会社のルールやしきたりに素直に従う方が、仕事がスムーズに進むという実情を部下に伝えている。一方の部下は、その言葉にムカつき、納得いかないばかりか、上司としての資質に欠ける人だと認識してしまう。この点についてお互い気を配らず、状況を放置し続けていたら、両者は犬猿の仲になりかねません。それでは、社内の雰囲気はメチャクチャです…。それでは、状況を改善するために、部下側はどんな策を講じられるでしょうか?

 「私は、『これは、こういうものだ!』と上司に言われても、すぐには引き下がりません。必ず、自分なりの『推論』を投げかけます。その上で上司も意見を受入れてくれなかったら、最後は納得したふりをするんです。このひと手間が、上司から見た私自身の印象を上げることになるんです。」(20代男性/メーカー勤務)

 この方が言うように、上司に疑問質問を投げかけるときは、必ずあなた自身の「推論」を持っていくことです。上司は、単純に答えづらい質問をされたから、イラッとくる。だったら、あなた自身で答えを提案するのです。「(作成を指示された資料ですが)もしかして、以前にお客様から開示を求められたことがあるのでしょうか?」という具合に(もちろん、挑発的な意見はNGです!)。それでも、「そうかもしれないけど、とにかく作成してくれ!」と応酬されるかも。ここは、例え腑に落ちなくても、最後は納得したふりをしましょう。ここは重要。これ以上反抗的な態度を見せると、上司はますます怒りを増幅させますから。

ただ、きちんと自分なりの意見を伝えたあなた。よっぽど変な人でなければ「あいつも、自分なりに考えているんだな。」と、あなたに対する評価をあげてくれること間違いなしです。

 

【上司も、部下が疑問に思う気持ちが分からないわけではないが…】

「若いときはいろいろ疑問持つことも分かるんだけど、素直に従って欲しいところなんだよね。その方が、会社で生きるためには有利なわけだから」(50代管理職/メーカー勤務)

「これは、こういうものだ!」理不尽に聞こえるこのセリフの中にも、上司からの温情メッセージが含まれる。ぜひそこに、耳を傾けてみてください。上司も長年の経験から、「ルールやしきたりに従った方が、あなたの今後にプラスになる」と、上司なりのアドバイスしてくれているわけですから。ルール・しきたりは、上の人たちは理由に関わらず「守って当然」と思い込んでいる。そこは、理屈の問題じゃない。素直に従った方が、社内政治としては、あなたにとってお得な場合もあるのです。会社も人間が作る組織なので、合理性よりも、感情的な部分が優先されることもあるわけですね…。

 

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